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Essay
心のうちを話すのは。
♯1「恋のときめき」

髪を乾かすほんの何分かが、”自分自身と向き合う”そんな時間になれたらいい。
cado cuauraのブランドメッセージ「Pure in. ピュア生きる」は自分自身の心に素直に生きることでもあります。

エッセイ「 心のうちを話すのは。」第1弾は、4シリーズに渡ってファッションライター/スタイリストの角 佑宇子(すみ ゆうこ)さんが担当。
今回のテーマは「恋のときめき」
恋のかたちや表現は人それぞれでありながら、「ときめき」は誰しもがもつ感情。
みなさんは最近「ときめき」を感じていますか?ぜひ読み終わったあと思い巡らせてみてはいかがでしょうか。



♯1「恋のときめき」



この強い風が好き。


一日のストレスも体の疲れもまるで吹き飛ばしてくれる。


それも海を走り抜けるボートに乗ったときのような爽やかな風圧がたまらない。


無論、潮風ではないからベタつきもせず、ただただ心地が良いのだ。



その心地良さにいつしか気持ちがまどろんで、自然な流れで3分間の瞑想へすんなり入り込む。


毎夜22時。cado cuauraで濡れた髪を乾かす間の瞑想時間。



♯1 「恋のときめき」について考えてみた



「私はあの人が好きなのかもしれない」


「もしかすると、あの人も私を好きなのかもしれない」



なんとなく熱っぽい予感を肌に感じながらも、互いに確信に迫ることのできないもどかしさ。


これこそが恋のもっとも美味しい部分、ときめきだ。


世に出る多くの恋愛に関する娯楽作品が、この瞬間ばかりを美しくキレイに描いている。


現実では、ときめきなんてすぐに枯れてしまうというのにね。



例え結婚してからもお互いにドキドキしていたいと強く思っていたとしても、その「結婚している」という事実そのものが私たちの中にあるときめきをすり減らしているような気がする。


映画やドラマの「めでたし、めでたし」のその後は、妥協と諦めの連続である。


そういう現実もぜひ、教えておいて欲しいものだ。


と、なると一度結婚してしまったらあとは身も心も枯れるだけなのだろうか?

もしそうなら残りの人生がひどく、つまらないものに感じる。あまりにも寂しいし、なんだか未来がない。

では、どうすれば互いにときめきを持ち続けることができるのか。



この問いに対する個人的な解は

やはり「危機感を持つ」ことに尽きると思っている。

いつも女でいるために良い下着を身につけるとか。裸でうろつかないとか、そういう小手先のテクニックではなくてもっと俯瞰して二人の生活を捉えたときに「もしかしたら明日、この人が目の前からいなくなるかもしれない」という、ちょっとした緊張感を日常生活の中に取り込んでおくことが大切だ。

例えば、自分にはパートナーが知ることのない一面があるのだと感じさせること。


これまで全くできなかったことがある日、急にできるようになってしまっていること。


異性としてというより人として、日々目覚ましい成長を遂げているとパートナーであることが大事なのではないだろうか。

知れば知るほど、わからない部分が増えていくパートナーって、それだけで「ちょっとこいつタダ者じゃないな」「人として負けてられないな」と、なんだかこちらも躍起にさせられる。

そうした相手に対する緊張や焦りが、恋のときめきに変化するのではないかと思う。

でもこうやって絶えず思い合える関係になるのってそれこそ、言うは易く、行うは難し。

人間は怠けたがる生き物だし、結婚という制約そのものがある種そうした努力からエスケープできるようなものに近い。

だからといって成長をやめればその先は退化していくばかりだ。

それは人間関係においてもきっと同じこと。

どうやら現状維持をしたいなら現状維持のままではいけないようだ。



結論、恋のときめきを維持するには、人間的センスが必要なのだろう。


私のようにパンツ一枚で髪を乾かすような自堕落女には、ほど遠い話だ。




角 佑宇子(すみ ゆうこ)
ファッションライター/スタイリスト
ファッションスタイリストの経験を経て2014年からライター活動を開始。anan web・女子SPA!などの女性向けライフスタイルメディアにて主にファッション・美容・恋愛コラムを執筆している。なお、今回の文中のイラストと写真も担当。絵を描いたり、妄想したり、漫画を読んで号泣したりする日々を暮らしている。

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